Fender Jaguar 1964
このギターは1980年「フィルムス」というバンドをやっている頃、新宿の「レオミュージック」というスタジオで見つけたモノ。
僕等は、よくリハーサルでレオミュージックを使っていたのだが、その頃2Fには楽器コーナーがありリハーサルに行く度に2Fに行っては楽器を物色していた。レオミュージックの楽器担当のオヤジは、結構イイ加減でエレキもアコギも大概10万円という値段をつける。もちろんこのジャガーもハードケース付きで10万円。確かボーカルの赤城が買ったテレキャスター1960年物も10万円。それに名機と言われる「ミニムーグ」もジェラルミンケース付きで10万円で購入した覚えがある。イイ加減である。
さて、このジャガーなのだが当時(1964年)フェンダー社で一番高いギターとして売られていたのだ。ストラト、テレキャスターの次のモデルとしてジャズマスターが発表され、その次に最高級モデルとしてこのジャガーが発表された。しかし、売れ行きがいまいち。で、結局ジ・ヘンドリックス登場でストラトが売れ行きを伸ばしジャガーは忘れられていくのである。
このギター、音がペケペケである。やたらスイッチがついていてイイのだが、どうしても音がロックではないのである。ライブでは使えない。カッコはイイのだが…

Dobro Blues Special 1973
実はエレキよりアコギが好きな僕は、高校の頃からドブロが欲しかった。当時は、ライ・クーダーやリトル・フィートにハマっていて妙にスライドギターに興味を持っていた。そして、フトしたことでその念願がかなったのである。「ピース・オブ・マウンテン」という会社をやっていた1990年頃、色々な文化人が出入りする中、当時イラストレーター・シンガーの原マスミ氏より10万円で購入したのである。ほんとにウレシかった。アメリカで購入されたと思われるこのドブロは、今となっては珍しいピックアップ付きギター。ドブロの中でもレアな高級モノなのであった。ボディの木が物凄くイイ。かなり硬く重い木(メイプル)を使用している。マスミ氏は新品で購入し、あまり使っていなかったらしく譲り受けた時も新品そのものであった。コレは貴重品である。

Gibson LG-1 1964
コレは曰くつきのアコギである。1994年夏、毎年行っているカリフォルニアのレドンドビーチにあるギターセンターで見つけたモノである。
僕は必ずロスに行くと、友人と共にあのラス・ベガスにも足を運ぶ。そして僕はMGMのKENOというゲームに昼夜ハマるのである。1994年にもKENOに2晩中ハマり、なんと2500ドル儲けたのである。
そしてレドンドに戻るやいなやギターセンターへ。どうせアブクな銭だから1本買おうとワクワクしながら店内にあるユーズド、ヴィンテージモノをくまなくチェック。そこで目に飛び込んできたのが、このLG-1。しかし値段が付いていないので店員に聞くと委託販売だと言う。ちょっと試しに弾いてみると、コレが実にイイ。木が乾いていて、共鳴する音が何ともいえなくまろやかな音。さて、値段交渉といく。すると何やら持ち主と電話で話始めた。すると1000ドルでどう?と来る。ココは値切るしかないと、いきなり30%オフの「700ドルでどう?」言ってみる。すると、店員はニコッと笑って「そんなに安くはできない」と言う。そこで僕は「あっそう、じゃ他行ってみる」と店を後にするそぶりを見せた瞬間、追っかけてきて「800ドルでは?」と言ってくる。「イヤーどう見たって、こんなに傷もあるし、ユーズドなんだからお金もないし、700ドルしか出せないよ」と僕。すると店員、マネージャーの所へ行き何やら話している。店員、再び戻ってきてニヤッと笑い「OK! 700ドルでいい」と言う。僕のねばり勝ちである。
僕はポケットから札束を取り出し、700ドル数えてから現金で購入したのである。
しかし、ポケットから札を出し数える間、店員がジーッと見ていたのが気になる。そこには25枚の100ドル札があったのである。

日本製ドブロ
今までギター本を作ったり、数々のギターの資料も読んできた。特にドブロは好きなこともあり、その手のモノには目を通してきたつもりなのだが、このギターはミステリーである。
最初このギターに出会ったのはyahooオークションだった。今までもオークションで数本ギターはゲットしているのでいつも偵察しているのだが、このヘンテコなギターを見た時はびっくりした。日本製のドブロは結構大手のメーカーも出していて、値段もそう高くはないのだが…
このギターは、なんと6000円からスタートしていた。売りに出している元が個人ではなく質流れ屋さんと思われた。ギターに関するスペックの説明もないし、いつのどこのものかも不明とされていた。ただ唯一ヘッドロゴに「45年第2回注射済み」という金属のプレートが貼ってあるとのこと。何だー?注射済みって?ということは1970年製か?だんだん気になり始め、とうとう16000円でゲットしたのである。
届いて調べてみると、ちゃんとしているのでビックリ!ボディはマホガニーで出来てるし、ペグなんかもシャーラーを使用。それになんとブリッジがピックアックになってるエレアコ仕様なのである。こりゃ珍品、掘り出しモノである。その後詳しい人に聞いてみると、おそらく特注で作られたものであろうとのこと。アンプを通すとイイ音が出る。さて第3回の注射はしなくてもいいのだろうか?

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